計装計算とは
計装計算とは、プラントの流体を「測る・絞る・運ぶ」ための機器を選定・検証する設計計算です。 プロセス条件から定量的に検証を行います。
調節弁のCv値、流量計測用オリフィスの開口径、配管の圧力損失といった項目が中心です。 いずれも流量・圧力・流体物性を入力として、機器の能力や系の抵抗を求めます。
これらは互いに独立していません。たとえば調節弁で使える差圧は、 ポンプ揚程から配管・継手・機器の損失を差し引いた残りとして決まります。
系全体の圧力配分の中で往復しながら詰めていくのが、実務の進め方です。
なぜ計算根拠を明示するのか
計装計算の結果は、設計審査や客先への説明で「どの規格のどの式に基づくのか」を必ず問われます。 答えの数値だけを返すツールでは、その場で根拠を示せません。
PICOTは各ページに、準拠規格と計算式・記号の意味を併記しています。対応する規格は次のとおりです。
- IEC 60534-2-1 / JIS B 2005-2-1
- ISO 5167 / JIS Z 8762
- API MPMS 14.3 / AGA-3
- Darcy-Weisbach・Colebrook・Crane TP-410
途中の中間値も、結果として表示します。例えば次のような値です。
- 膨張係数Y
- 流出係数C
- 摩擦係数f
- レイノルズ数
あわせて、規格のどの補正を実装していないかも明記しています。 本ツールの対象外は、次のとおりです。
- レイノルズ数係数FRによる非乱流補正
- 配管形状係数Fpの算出式
- 圧縮係数Z
- 蒸気表の参照
これらの領域では、高粘度流体や低流量域で結果が安全側に外れないことがあります。 適用限界を隠さないことが、参考値として安心して使ってもらう前提だと考えています。
対応している計算と規格
| 計算 | 主な入力 | 準拠規格 |
|---|---|---|
| 調節弁 Cv計算 | 流量、入口圧力P1、出口圧力P2、流体物性 | IEC 60534-2-1 / JIS B 2005-2-1、FCI方式 |
| オリフィス流量計算 | 配管内径D、開口径d、差圧ΔP、流体物性 | ISO 5167-2 / JIS Z 8762-2、API MPMS 14.3 / AGA-3 |
| 配管圧力損失計算 | 管径、管長、流量、粗さε、継手の種類と数 | Darcy-Weisbach、Colebrook、Crane TP-410 |
| 4-20mA出力計算ツール | LRV・URV、PLCカウント方式 | NAMUR NE43 |
| 計装ループ図 DXF生成 | タグ番号・端子台番号・DCSアドレス | ISA-5.1 / JIS Z 8204 |
| タンク液面計算 | タンク形状・鏡板形状、液高さ、伝送器取付け位置 | JIS B8247 / ASME F&D / DIN 28013 |
※ 本ツールの計算結果は参考値です。実設計にあたっては、採用するメーカーの技術資料・係数を 用いた再計算と、有資格者による検証を必ず行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。