4-20mA伝送方式とは
4-20mAは、計測値をアナログ電流信号として伝送する、プラント計装で最も広く使われる方式です。
0%を4mA、100%を20mAに対応させます。 電流値は、配線の抵抗や長さの影響を受けにくいという特長があります。
0mAではなく4mAを0%に割り当てているのは、断線(0mA)と正常な0%出力を区別するためです。
この考え方を「ライブゼロ」といいます。詳しくは後述のNAMUR NE43の節で解説します。
PLCデジタルカウント値の考え方
PLCのアナログ入力(AI)モジュールは、4-20mAの電流信号をデジタルの整数値(カウント値)に変換します。
カウント値の範囲はメーカー・機種によって異なります。代表的な例は次のとおりです。
- 汎用スケーリング:0〜32000
- Allen-Bradley:0〜32767
- Siemens S7:0〜27648
PLCのラダープログラムやHMI画面でカウント値を扱う際は、対応する%やmA値を把握しておいてください。 設定ミスの発見に役立ちます。
本ツールのカウント値は、あくまで代表的なスケーリング仕様に基づく計算値です。 実機のI/Oモジュール仕様は、必ずメーカーマニュアルで確認してください。
NAMUR NE43とライブゼロについて
NAMUR NE43は、計測異常時のアナログ出力の扱いを定めた業界推奨規格です。
正常な測定範囲は4〜20mAです。実際の計測値がこの範囲をわずかに外れても、 3.6〜20.4mAであれば「アンダー/オーバーレンジ」として扱います。
3.6mA未満、または20.4mA超になると、センサ異常や断線などのフォールト状態とみなされます。
この3.6mA・20.4mAという値は、業界で広く使われる一般的な代表値です。実機の正確なアンダー/オーバーレンジ仕様は、メーカー・機種により異なります。 必ずマニュアルで確認してください。
未対応の項目
| 項目 | 状態 | 備考 |
|---|---|---|
| 平方根出力(差圧式流量計のルート伸張スケール) | 未対応 | 線形スケールのみ対応です。今後の実装を検討します。 |
| HART通信のデジタル値 | 対象外 | 4-20mAアナログ信号のみが対象です。 |
| NAMUR NE43の実機ごとの正確なアンダー/オーバーレンジ値 | 簡略化 | 3.6mA・20.4mAの一般値を使用しています。実機マニュアルの確認を推奨します。 |
| バーンアウト方向(アップスケール/ダウンスケール)の表示 | 未対応 | 異常時のフェイルセーフ方向は、計算対象外です。 |
よくある質問(FAQ)
- Q. 4-20mAの0%はなぜ0mAではなく4mAなのですか?
- 断線時(0mA)と正常な0%出力を区別するためです。この考え方を「ライブゼロ」といいます。
- Q. PLCのカウント値がずれている気がします。何を確認すればよいですか?
- I/Oモジュールのスケーリング仕様(カウント範囲)は、メーカー・機種によって異なります。まずマニュアルで実機の設定値を確認してください。
- Q. 逆スパン(LRV>URV)とは何ですか?
- 上限値より下限値の方が大きい、逆動作のレンジ設定です。冷却制御など、意図的に使われることがあります。
- Q. 3.6mA未満や20.4mA超はどんな状態ですか?
- NAMUR NE43の一般的な目安で、センサ異常や断線などのフォールト状態を示唆します。実機の正確な判定値は機種により異なります。
※ 本ツールの計算結果は参考値です。PLCカウント値のスケーリング仕様は、実機のマニュアルで必ずご確認ください。 NAMUR NE43のアンダー/オーバーレンジ判定値も同様です。