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配管圧力損失計算

Darcy-Weisbach

直管と継手を含む配管の圧力損失を、Darcy-Weisbachの式に基づいて計算します。

配管サイズ指定方法

内径 = 52.50 mm

m
m3/h
mm
継手
単位系

全圧力損失

71.086kPa

直管部の損失

69.110kPa

継手部の損失

1.976kPa

流速

2.57m/s

レイノルズ数

8.598e+4

流動状態

乱流

ΔP = f・(L/D)・(ρv²/2) + ΣK・(ρv²/2)

f:ダルシー摩擦係数(層流はf=64/Re、乱流はColebrookの式を反復計算)、 L:配管長、D:配管内径、v:流速、K:継手の局所損失係数

こんなときどうする?

計算結果が出たあと、実務でどう扱うかの判断が分かれやすい場面をケースで確認できます。

ケース 1 / 2

水系配管の圧力損失計算。結果のレイノルズ数Reが3200と表示され、流動状態は「乱流」と判定された。この判定のままΔP値を設計に採用してよいか?

Darcy-Weisbachの式

直管部の圧力損失は、次の式(Darcy-Weisbachの式)で求めます。

ΔP = f · (L/D) · (ρv²/2)

  • f:ダルシー摩擦係数
  • L:配管長
  • D:配管内径
  • ρ:流体密度
  • v:平均流速

動圧項 ρv²/2 に、管路の相対的な長さ L/D と摩擦係数fを乗じた形です。 層流・乱流を問わず適用できる普遍的な式です。

流速vは、体積流量Qと配管断面積から v = Q / A で求まります。 圧力損失は流速の2乗に比例して増大するため、口径の選定が圧損に与える影響は非常に大きくなります。

摩擦係数とレイノルズ数

摩擦係数fは、流動状態によって求め方が異なります。

レイノルズ数 Re = ρvD/μ が2300未満の層流では、f = 64/Re で厳密に決まります。

乱流域では、管内面粗さεと配管内径の比(相対粗さ ε/D)とレイノルズ数を用います。 これらからColebrookの式を反復的に解いて求めます。

これはMoody線図(ムーディ線図)に相当します。 本ツールでは初期値にSwamee-Jainの近似式を用いて、高速に収束させています。

商用鋼管の絶対粗さは、Moody線図等で広く引用される代表値としておよそ0.045 mmです。 材質や経年劣化により変化するため、実態に合わせて設定してください。

高粘度流体・低流量域と遷移域の取り扱い

レイノルズ数 Re = ρvD/μ は、粘度μに反比例し流速vに比例します。 重油・グリコール・高濃度溶液などの高粘度流体では、水の常識より容易に層流(Re < 2300)に入ります。 低流量域でも同様です。

層流では f = 64/Re となり、摩擦係数が乱流域よりずっと大きくなります。同じ流速でも圧力損失は大幅に増加します。 粘度の入力を誤ると、損失を桁で読み違えます。

「カスタム」流体で粘度μ [cP] を設定する際は、必ず運転温度における値を使ってください。 粘度は温度依存性が非常に強く、油では数十℃の違いで一桁変わることも珍しくありません。

また、層流では管内面粗さεが摩擦係数に影響しません(f は Re のみで決まります)。 この点も、乱流との大きな違いです。層流と判定された場合、粗さの入力値は結果に反映されません。

本ツールは計算結果に流動状態(層流/乱流)とレイノルズ数を表示します。 まずどちらの領域にいるかを確認してから、損失値を評価してください。

なお、Re が概ね2300〜4000 の遷移域(臨界域)では、流れが層流と乱流の間で不安定になります。 摩擦係数を一意に定める理論式は存在しません。

本ツールは Re = 2300 を境に、層流式とColebrook式を切り替える実装です。 この範囲の結果は、不連続かつ不確かさが大きくなります。

設計上この領域に入る場合は、安全側の評価として乱流側の値を採るか、流速・口径を見直して遷移域を避けることを推奨します。

継手の損失(Crane TP-410)

エルボ・ティー・バルブ・レデューサーなどの継手や、配管の入口・出口では、流れの乱れによる局所的な圧力損失が生じます。

これらは局所損失係数Kを用いて ΔP = K · (ρv²/2) で評価し、直管損失に加算します。

Kの値は、Crane Technical Paper No.410(Crane TP-410)で体系的にまとめられています。 本ツールでは、広く引用される代表的なK値を用いています。例えば次のとおりです。

  • グローブバルブ:6.0
  • 標準90°エルボ:0.3
  • 全開ゲートバルブ:0.15

継手の種類と個数を入力することで、直管損失と合算した全圧力損失が得られます。

計装計算を組み合わせて設計する

配管圧力損失の計算は、調節弁やオリフィスのサイジングの前提条件となります。

系全体の損失を把握したうえで、調節弁 Cv計算で弁に配分できる差圧からCv値を求めてください。

オリフィス流量計算で、流量計測に必要な差圧と永久圧力損失を確認してください。圧力配分の整合が取れた設計になります。

これら3つの計算を往復しながら口径・差圧配分を調整することが、実務的な計装設計の進め方です。

よくある質問(FAQ)

Q. 配管圧力損失計算とは何ですか?
流体が配管内を流れる際に摩擦や継手・バルブによって失われる圧力エネルギーです。ポンプの 必要揚程・配管口径の最適化・調節弁に配分できる差圧の確保など、配管設計の根幹をなします。 本ツールは直管部の摩擦損失と継手部の局所損失を合算し、全圧力損失・流速・レイノルズ数・ 流動状態を算出します。
Q. Darcy-Weisbachの式とは何ですか?
直管の圧力損失を求める基本式 ΔP = f · (L/D) · (ρv²/2) で、層流・乱流のいずれにも適用できます。
Q. 摩擦係数fはどう求めますか?
層流(Re<2300)ではf = 64/Re、乱流ではColebrook式(Moody線図相当)を反復的に解いて求めます。
Q. 継手の圧力損失はどう扱いますか?
局所損失係数K(Crane TP-410の代表値)を用いてΔP = K · (ρv²/2)で評価し、直管損失に加算します。

※ 本ツールの計算結果は参考値です。継手K値は代表値であり、実際の設計では配管仕様・レイノルズ数依存性を 考慮した検証を行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。計算式の検証範囲は計算検証記録で公開しています。

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