PICOT

保護管強度計算(サーモウェル)

ASME PTC 19.3 TW-2010

温度計保護管(サーモウェル)の渦励振周波数限界・動的応力限界・静的応力限界・耐圧限界の4基準を計算します。 ASME公式のExample Problemの数値例で検算済みです。

JSME S012-1998は固有振動数fnの閉形式の式を公開しておらず(付属CD-ROMの有限要素法プログラムで 計算する方針)、共振回避の判定もASME方式のfs/fn比とは異なる方式(換算流速Vr・換算減衰率Cn)を 使います。本ツールではfnにASME方式の値を代用し、参考情報としてVr・Cn方式の判定も追加表示できます。

保護管形状

mm
mm
mm
mm
mm
mm

直管形にする場合は先端外径Bを根元外径Aと同じ値にしてください。

プロセス条件

kg/m³
cP
m/s
kPa

材料

ASME公式Example Problem(450degF運転)の検算値そのもの。他条件は要再確認。

単位系
流れ VA(根元)B(先端)L支持面(タンジェントライン)

総合判定

合格

① 周波数限界

固有振動数(取付け後)fnc

2,176.4Hz

渦励振周波数 fs

779.5Hz

判定:fs < 0.4×fnc(779.5 Hz < 870.6 Hz)合格

② 動的応力限界

合成動的応力

2.41MPa

疲労応力限界

19.43MPa

合格

③ 静的応力限界

Von Mises応力

1.32MPa

許容応力限界(1.5S)

204.75MPa

合格

④ 耐圧限界

耐圧定格(シャンク/先端の小さい方)

64.74MPa

プロセス圧力

1.62MPa

合格

固有振動数:fa(近似)→ Hf(テーパ形状補正)→ Ha,f(流体質量補正)→ Ha,s(センサー質量補正)→ fn(理想支持) → Hc(基礎コンプライアンス補正)→ fnc(取付け後)の順に補正を重ねて算出する。

動的応力・静的応力はいずれもGSP(形状係数)を介して抗力・揚力の応力に変換し、動的応力は磁化係数(FM・FM')で 共振近接度に応じて増幅、静的応力はVon Mises基準で評価する。

根元寸法:A=38.1mm、B=25.4mm、L=103.1mm

未実装項目:撹拌槽内(インペラ近傍)設置は対象外。段付き形ステムは未対応(直管形・テーパ形のみ)。 応力集中係数Ktは規格式(Kt=1.1+0.033(A/b)、A/b≥33またはフィレット詳細不明時はKt=2.2、 ねじ込み接続はKt=2.3固定)で自動算出。 共振通過時の循環応力評価(磁化係数固定値ケース)は未実装。 本ツールの計算結果は参考値です。実設計には必ず別途検証を行ってください。

ASME PTC19.3 TWの4基準

ASME PTC 19.3 TW-2010/2016は、保護管が使用条件に適合するために以下4つの定量的基準を満たすことを要求します。

  • 周波数限界:固有振動数が渦励振周波数より十分高いこと
  • 動的応力限界:渦励振による動的応力が疲労限界を超えないこと
  • 静的応力限界:定常状態の応力がVon Mises基準の許容応力を超えないこと
  • 耐圧限界:外圧が先端・シャンクの耐圧定格を超えないこと

旧規格ASME PTC19.3-1974はインライン共振判定が欠落しており、これが1995年のもんじゅ(高速増殖炉) 液体ナトリウム漏えい事故の一因になったとされています。この教訓を踏まえ、JSME S012が策定されました。

規格間の違い

JSME S012は共振回避の判定方法自体がASMEの周波数比(fs/fn)とは異なり、換算流速Vr・換算減衰率Cn という指標を使います(固有振動数fnの閉形式の式は公開されておらず、付属のCD-ROMに含まれる 有限要素法プログラムで計算する方針です)。本ツールではASME方式選択時にこのVr・Cn方式の判定も 参考表示できますが、fnにASME方式の値を代用した近似である点にご注意ください。 DIN(Dittrich/Klotter法)は、P.Dittrichの静的計算にKlotter法の動的(周波数)判定を組み合わせた、 ASMEとは別の計算体系です。周波数比の上限はASMEの0.4に対しDittrich/Klotterは0.8と異なります。

※ 本ツールの計算結果は参考値です。撹拌槽内(インペラ近傍)設置・段付き形ステムは未対応です。 実設計には必ず別途検証を行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。

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